ゲームばかりする子供をなんとかしたい!

子供がゲームばかりで勉強しない時は

 

「中学生の子供がゲームばかりして勉強しない」と、悩んでいるお母さんも多いのではないでしょうか。何をしてもゲームをやめてくれない状態が続くと、時間だけが無駄に過ぎているような気がして、焦りますよね。

 

私もそうでした。1日も早くゲームをやめさせたくて焦る私と、日に日にゲームにのめり込んでいく中学生の息子。強制的に勉強させようとして何度も衝突を繰り返し、結局、「勉強しない中学生はほっとくのが一番」が、最善策だということに気づくまで、4年ほどかかりました。ここでの「ほっとく」というのは、まるっきり何もしないということではなく、「自主的にやめるのを待つ」「口うるさく言い過ぎない」といった意味として使っています。

 

この記事では、ほっとくことがなぜ中学生にとってベストなのか、その理由について、私の体験を交えてお話します。ゲームに夢中になっている中学生を勉強させる、効果的な方法は一つではなく、ケース・バイ・ケースだと個人的には思います。そのため、記事内で提案していることは、あくまでも解決方法の一つに過ぎませんが、解決するヒントになれば幸いです。

 

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ゲームを禁止して勉強するよう強制しても逆効果

ゲームを禁止して強制的に勉強させることが最善策なら、「子供がゲームばかりして勉強しないで困る」と嘆くお母さんは、一握りかもしれませんね。しかし現実は逆効果で、「ゲームはもうダメ、勉強しなさい!」という言葉は、子供の不満を招くだけです。

 

ベネッセが2011年に実施した、『第4回子育て生活基本調査』によりますと、中学生の我が子に「勉強しなさい」と声をかける親は、全体のおよそ8割にのぼりました。

 

そして、声がけが勉強時間にどのような影響を与えたかという調査では、「勉強しなさい」と言われない子供のほうが、言われた子供よりも、勉強時間が長いという結果が出たのです(小学生に対する同様の調査では、小5以外は、声がけされたほうが勉強時間が長くなったという結果になりました)。

 

こちらの気持ちもわからずに、ゲームに夢中になっている我が子を見ると、つい目くじらを立てて、怒りたくなりますよね。しかし、いくら怒っても、子供が勉強するきっかけにはなりません。中学生くらいになると、ゲームを禁止する親に反抗して、ますますゲームにのめり込んでしまうことも考えられますので、封印したほうが良さそうです。

 

 

なぜ強制することが逆効果になってしまうのでしょうか。主な理由として挙げられるのが、「強制することは、子供から楽しみを奪うことだから」と、「ゲームばかりすると成績が下るというのは間違った考えだから」の2つになります。それぞれの理由について、詳しく見てみましょう。

 

 

理由その1:強制することは、子供の意思に反しているから

強制することが逆効果になるのは、「強制」が、子供の意志に反する行為だからです。強制しても子供が言うことを聞かない理由は簡単で、子供の都合ではなく、親が自分の都合で、ゲームを禁止してしまうからです。禁止された子供は、「(親が)ゲームという楽しみを奪った」と、思うようになるでしょう。

 

この時の子供の気持ちは、大人にとってとても理解しやすいことだと思います。たとえば、夢中になっているドラマがあるとします。クライマックスが近づき、いよいよ過去の秘密か明らかになる、という時に、番組を切り替えられたらどうでしょうか。腸が煮えくり返るような気持ちが突き上げてきますよね?「ドラマよりも世界の今を伝えるニュースのほうが脳にいい」と言われても、納得できないのではないでしょうか。

 

やりたいことを強制的にやめさせられるのは、大人でも気持ちの良いものではありませんし、「まだやりたい」という気持ちが強ければ、強いほど、子供は親に対して反抗的になってしまいます。親は、中学生の子供からゲームを取り上げ、子供の意志に関係なく、塾に通わせることもできます。しかし、勉強する環境を無理やり作ったとしても、子供は一時的に勉強するだけでしょう。日頃の不満が募り、ある日突然子供が怒りを爆発させて、ゲームをしていた時よりも勉強をしなくなる、というケースも珍しくありません。

 

子供が小学生なら、強い言葉で無理やりゲームをやめさせることも可能かもしれませんが、思春期に入った中学生の場合、強制しても反抗されるだけ、というのがオチです。

 

 

理由その2:ゲームばかりすると成績が下るというのは論理的な錯覚だから

親がゲームを禁止するのは、子供に「勉強して欲しい」という気持ちからで、その根底には、「ゲームばかりして勉強しなければ、成績がどんどん下ってしまう」という不安や焦燥感があります。しかし、成績が下ることと、ゲームばかりすることには、因果関係があるというわけではありません。

 

教育評論家の石田勝紀氏は、「子どもの邪魔になる『教育熱心な親』5つの盲点」という記事の中で、「ゲームばかりすると学力が低くなる」という考え方は、因果関係にありそうでない錯覚(論理的誤差)だと指摘しています。

 

「ゲームのせいで勉強しない=成績が下る」という考え方は一見まともだと思われますが、この論理が正しいとすると、ゲームばかりしている子供は、一様に学力が低いということになります。しかし、現実には、石田氏が指摘するように、ゲームばかりしている子供の中にも、良い成績を収め、有名校に進学するケースも少なくないなど、ゲームばかりすることが、学力低下につながるとは言い切れないようです。

 

 

ゲームをやめさせようと頑張ったのに、子供がより反抗的になってしまった、という結果を招くのは、逆効果的な方法でやめさせようとしたから、と考えられます。次の章では、子供が自主的にゲームをやめるきっかけについて説明します。

 

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中学生の子供がゲームをやめるきっかけとは

ゲームの理想的なやめさせ方は、親が強制的にゲームを取り上げるよりも、子ども自身に決断させることです。

 

「それができたら苦労しないよ」という声が聞こえてきそうですが、どうやったら子供が自主的にゲームをやめるのでしょうか。やめるきっかけとして考えられるのが、「ゲームをやめることに対して自分で納得した時」と、「ゲームよりも好きなことができた時」です。

 

 

ゲームをやめることに対して自分で納得した時

中学生の子供がゲームをやめるきっかけ1つ目は、ゲームをやめることに対して自分で納得した時です。人は、夢中になっていることに対して、よぽどのこと(ネット障害や地震など)がなければやめようとはしません。しかし、「もういいや」と思うと、自発的にストップするようになります。

 

たとえば、好きなゲームを好きなだけやり、「もう十分」と感じれば、子供はそれ以上やろうとしなくなるでしょう。また、子供にゲームする時間を予め決めさせておけば、「自分で決めたことだから」と、親が勝手に時間を決めた時よりも、時間内に終わらせるようになります。

 

このように、子供が納得することは、ゲームをやめる大きなきっかけになります。

 

 

ゲームよりも好きなことができた時

中学生の子供がゲームをやめるきっかけ2つ目は、ゲームよりも好きなことができた時です。子供がゲームに夢中になるのは、プレイすることが好きだからです。その「好き」以上に興味を持てるものが見つかれば、子供は自然にゲームから離れていくでしょう。

 

ゲーム依存症に苦しんだ人の中には、ゲーム以上にのめり込めるものを見つけたことをきっかけに、スパッとゲームをやめられた、という人もいます。次の章でお話ししますが、私の息子も、ゲーム以上にやりがいを見つけたことが、ゲームをやめるきっかけになりました。

 

このように、ゲーム以上に楽しいものを見つけることは、「子供がゲームをやめなない」という悩みを、一瞬にして解消してくれます。

 

 

子供が自発的にゲームをやめさせるきっかけを作るには、「サポートはするけれど、最終的な決断は子供」というスタンスを取ることです。つまり、ある程度まで口出しするけれど、後はほっとくという姿勢です。次の章では、その事例として、私の体験談をご紹介します。

 

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ゲーム以上に好きなことを見つけた息子の話

私の息子はゲームにのめり込み、依存症の手前までいきました。そして、息子がどのようにゲームをやめたかについて、これからお話します。

 

本題に入る前に、英国の教育制度について簡単に説明しますね。こちらの学校は小学校(プライマリースクール)が終わると、日本の中学校にあたる、ハイスクールに進学します。ハイスクールは5年制で、学年の数え方は小学校から続きます。つまり、ハイスクールの初年度は7年生で、最終学年は11年生です。

 

 

どんどんゲームにのめり込む中学生の息子

息子は小学生の頃からゲームを始め、すぐに夢中になり、時間の許す限り遊ぶようになりました。小学生の頃は、「勉強の時間だよ」というと、素直に机に向かっていたのですが、ハイスクール入った頃から、ゲームにのめり込むようになりました。勉強はかろうじて宿題をこなす程度で、あとはゲームばかり。上手く行かないと大声で怒鳴る、物に当たるようになり、10年生になる頃は、明け方までゲームに没頭することもありました。

 

その間、息子を野放しにさせていた、というわけではありません。私はどちらかと言うと、学問至上主義的な面があり、それこそ「ゲームばかりして勉強しない=学力が低下する」という考えの塊でした。しかし、ゲームの禁止も、強制的にやめさせることも、中学生の息子にはまったく役に立たず、考えを変えざるを得ない状況に。

 

その後、ゲーム寛容路線にシフトして、時間を決めて遊ぶ、息子に時間を決めさせてからゲームを許す、好きなだけやらせてみる、どれほどゲームが面白いものか一緒にやってみる、などなど、できることは何でもやってみました。しかし、どれも思ったように効果が上がらず、結局「いい加減にしなさい!」と怒鳴る始末。

 

 

「ゲーマーになりたい」と言われた時の対応

ある日、息子が私に言いました。「将来はゲーマーになって賞金を稼ぎながら暮らしたい」と。

 

もう、来るべき時が来た、といった感じでした。心の中では「絶対やめて!」という気持ちでいっぱいでしたが、頭ごなしに否定したり、怒ったりしたら逆効果だと思い、「そう。それならその道でプロになればいいよ」と、答えました(本音はその反対です!)。

 

そして、息子からゲーマーになりたい理由を聞き、「ゲーマーになってもいいよ。その代わり、ハイスクールを卒業したら、この家を出て、自分でアパートを借りて、働きながらゲーマーを目指すんだよ」と、条件を出しました。息子がどのくらい本気か試したかったし、考え直して欲しいと思ったからというのが、条件を出した理由です。息子は、「考えたいから時間が欲しい」と、即答を避けました。これは脈があるかも!と、内心ホッとした瞬間です。

 

 

なぜゲームにのめり込むのか理由を見つけることが問題解決に

息子がゲーマーになりたいと言った時、私は本心から言っているのではないと思いました。というのも、本気でゲームの世界に入りたいと思ったら、自分でプログラミングの勉強するなり、ゲームを作るなり、もっと貪欲に、ゲームにのめり込むと考えたからです。息子の場合は、単にゲームをしているだけでしたので、自活してまでゲーマーを目指すという覚悟はないと思いました。

 

私の考えたとおり、後日息子はゲーマーにはならないと、考えを変えましたが、相変わらずゲーム三昧の日が続きます。

 

息子は頭が悪いわけではなく、どちらかというとできる方でした。ハイスクールに入学した当初は、成績も比較的よく、GCSE(ハイスクールの最終学年で受ける総合テスト)のベンチマークも高く設定されたほどです。しかし、11年生の秋に実施された三者面談では、並かそれ以下の科目のオンパレードで、先生から「もう少し頑張ったほうがいいのでは」と指摘されるようになってしまいました。

 

GCSEまで1年を切っています。もう時間がない、と焦った私は、息子に直接「ゲームにのめり込むのは、現実逃避しているからじゃない?」と聞いてみました。すると息子は、「学校に行っても自分の居場所がない、友達とも話が合わない、何をしていいかわからない、ゲームをするのは、その間全て忘れられるから」と、涙を流しながら訴えてきました。

 

ゲームをやめさせる、絶好のチャンスだと思った私は、「じゃあ、ゲームをやめて、自分の居場所を探そうよ。もう一度、自分で何をしたいのか、将来何になりたいのか、自分自身に聞いてごらん。答はすぐに見つからないかもしれないけれど、毎日自分に聞いてみることで、必ず答えが出てくるから」と、アドバイス。

 

 

その後しばらくして、息子が「ハイスクールを卒業したら、このコースに進学したい」と、あるカレッジの進学コースを見つけてきました。

 

 

勉強の目的を見つけたらゲームを自主的にやめた

進学コースに入るには、GCSE13教科中6科目で、グレード8または9(最高が9)を取ることが条件です。その時すでに最終学年の10月を過ぎていて、テストが実施される来年の5月まで7ヶ月ほどしかありません。息子の成績はグレード4~6程度で、正直「厳しいな」といった状態でした。しかし、「大丈夫だ、頑張れば絶対入れる」と激励し、やれることは何でも協力しようと、私も腹をくくりました。

 

と言っても私がしたことは、

  • 高グレードを目指す教科を7教科に絞った(1教科は滑り止め)
  • テストの日まで何をするか細かく計画を立てた
  • 必要な参考書やテキストブックを買った
  • 教科を担当する全先生のメールアドレスを調べ、わからないことがあったらすぐに質問するように息子に言った

 

ことくらいでした。

 

その日から息子はゲームをピタッと止めて、すべての時間を勉強に注ぎ込みました。先生方の協力もあり、1ヶ月2ヶ月と経つうちに、息子の成績はぐんぐん伸び、年が明けた三者面談では、複数の教科で「グレード9も狙える」と言われるようにまでになったのです。

 

1月末に実施された模擬テストでは、13教科中6教科でグレード8または9を取り、進学コースに申し込んだところ、「GCSEの結果による」ことで、仮合格をもらいました。

 

結局息子は、GCSEで13教科中8教科でグレード8または9を取ることができ、第1次選考をパス。第2次選考の筆記試験、第3次選考のインタビューもパスして、見事、目指した進学コースに入ることができました。

 

 

自分でコントロールしながらゲームをする息子

進学コースに入った息子は、自主的に勉強するようになりました。こちらが「今日はもうやめて休んだら」と言うほどです。勉強が楽しくて仕方ないらしく、「この参考書が欲しい」と言われることが、正直、嬉しくて仕方ありません。

 

あれだけやっていたゲームは二の次となり、時間がある時だけ楽しんでいます。もう怒鳴り声や物に当たる音を聞くこともなく、私や家族も落ち着きました。

 

 

この経験を通して私が学んだことは、子供に勉強させるには、ゲームを自主的にやめさせるのが一番ということでした。息子は、私がアドバイスをした後自分で進学先を決め、それを目標に勉強に励みました。ある程度の所まで来たら、あとはほっといたことが、良かったと考えています。。

 

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まとめ:子供にゲームをやめてもらいたかったらほっとこう!

中学生の我が子が、ゲームに夢中になっていると、本当に心配ですよね。1日も早く机に向かわせたくて、ゲームを禁止したくなりますが、それは逆効果であることを、私は経験を通して学びました。

 

やはり、子供に自主的にやめさせることが一番です。親は自主的にゲームをやめさせるよう子供をガイドする役に徹し、時には待つことも必要になるでしょう。

 

ゲームにのめり込む理由には個人差があります。その理由に親子で気づくことが、自主的にやめさせる第一歩になるでしょう。

 

親としてやることをやり、言うことだけ言ったら、後は子供を信じてほっておく。これがゲームをやめさせる近道になります。